JKラングラーの故障では定番なのでしょうか?ウォーターポンプ付近からクーラントが漏れてきていたのでDIYで交換します。紹介した方法で交換して何らかの不具合が出ても責任持ちませんので、やるのであれば自己責任でお願いします。
JKラングラーウォーターポンプ交換にかかった費用
ウォーターポンプ交換というとタイミングベルトを外さなければできないからものすごく時間がかかって費用も高額なイメージが強いかと思われますが、ラングラーの場合はVベルト(ファンベルト)を外すと交換できてしまいます。もちろんウォーターポンプを外すということはクーラントは漏れてきてしまいますので、クーラントも交換しなければいけません。
用意したのが左から
- ウォーターポンプ本体
- クーラントのエア抜き用の専用工具
- クーラント本体(ラングラーは純正だと赤です。今回は全量交換するため緑にします。)
画像にないもので用意したのが
- 水道
- 水道ホース
- 廃液トレイ
- ボルトを外す為の各サイズのソケット
- 3/8のラチェットハンドル
- ニトリル手袋
- ウォーターポンププライヤー
- ホースリムーバー
- エアーインパクトレンチ
気がついたら用意するものありすぎました。
アストロプロダクツの専用工具でエア抜きすると楽でした。
工具もろもろはもともと持っていたので、交換時に購入はしませんでした。
JKラングラーのウォーターポンプ交換にかかった時間
初めての作業だったため、確認しながらだった為4時間かかってしまいました。エア抜きや片付けも入れてなので、休日に気合い入れれば全然できるレベルですね。
作業を一旦始めると交換終了まで車を移動できないので、移動する必要のない安全なところでやりましょう。
JKラングラーウォーターポンプ交換の作業内容
まず私のラングラーのクーラント漏れの箇所がウォーターポンプが付いている箇所の隙間から漏れ出しています。
今回のケースだとポンプ本体に故障は無いようでしたが、せっかく時間がかかる作業をするのであれば、いつか壊れるウォーターポンプも一緒に交換した方があとあと楽だと感じたからです。
わかりにくいでしょうが、画像中央付近に赤いカスのようなものが溜まっています。クーラントが漏れて乾いて固まったものです。クーラントは漏れた時にわかりやすくする為色がつけられています。
作業手順
今回クーラント全量交換ということでラジエーターからだけではなくヒーターホースやウォータージャケット内部のクーラントも抜き出さなくてはいけません。
- エンジンをかけてヒーターをマックスホットにして足元にするサーモスタットが開くのを待つ
- 足元の風が温風になったらエンジンを切る
- ラジエーターのドレンを開けクーラントを抜き取る
- ドレンからクーラントが排出され始めたらラジエーターキャップを開ける(抜けるのを早くする為)
- リザーブタンクのクーラントを全て捨てる
- リザーブタンクの中は綺麗に水で洗う
- ヒーターホースを外す
- ヒーターホースに水道ホースをつけて水を流し込み古いクーラントを圧送する
- 外した側の液体の色が無色透明になったら水を流し込むのをやめる
- 内部に溜まっている水を排出するためにエアーコンプレッサーのエアーをヒーターホースに流し込む
- Vベルトを外す
- ウォーターポンプのプーリーインパクトを使って外す
- ウォーターポンプ本体を外す
- ウォーターポンプが接触していた面に残っている古いガスケットを綺麗に除去する
- 新しいウォーターポンプを取り付ける
- Vベルトを元に戻す
- ヒーターホースをもとに戻す
- ドレンを閉じる
- アストロのクーラントチャージャーをラジエーターキャップ部に取り付ける
- 新しいクーラントを補充していく
- 新しいクーラントはまずリザーブタンクのMAXまで補充する
- クーラントチャージャーにクーラントを注いでいく
- 新しいクーラントがもう入らなくなればエンジンをかける
- エンジンの回転数を少し高めにしエアが抜けるのを待つ
- エアーが抜ける時はクーラントチャージャーの液面がボコっとなる
- エアーが抜けなくなってきたらオーバーヒートに気をつけながらその辺を全開走行する
- オーバーヒートにならなさそうであれば、冷えるのを待つ
- 冷えた時にリザーブタンクの中のクーラントが吸い上げられて減っていれば補充する
- 終了
以上の29ステップです。
ラジエータードレンを外す
ラジエーターのドレンプラグは結構硬いので工具を使わないと回らないかもしれませんが、折れやすいので最新の注意をしましょう。
万が一折れてしまった場合は作業を中断し、付き合いのある整備工場などに相談しましょう。
ドレンは正面から見て左下の方に取り付けられています。
これを反時計周りに回します。この時に下には廃液トレイを用意しておきましょう。結構広範囲に垂れるので、おおきなものを用意しましょう。
汚い古いクーラントが出てきてます。
ラジエーターキャップを外す
ラジエーターキャップを外す時は注意しましょう。高温の時は開けないでください。
最初の説明でエンジンをかけてヒーターが温まるのを待つと記入しましたが、走行したあととかでは冷却水が非常に高温なため圧力でラジエーターキャップが吹き飛びます。熱湯も飛び出してくるので、開ける時は自分の向こう側に開くように蓋を開けましょう。
ラジエーターキャップは反時計周りに回して止まったら押し込んでさらに回します。止まったところで開きます。
Vベルトを外す
Vベルトはウォーターポンプやオルタネーターなど回す重要な部品なので慎重に扱いましょう。少しでも亀裂がひび割れがあるようでしたら交換をオススメします。切れると走れなくなります。
年式によって若干違うので年式にあったものを使用しましょう。
外し方ですが、
画像左側にテンショナーがあります。
テンショナーの右側に穴が3個空いていますが、左の穴にラチェットハンドルをそのまま差し込めるようになっています。サイズは3/8です。
ラチェットハンドルを差し込んで時計回りに回すとベルトが緩むので、ベルトを外しましょう。
ヒーターホースを外す
ヒーターホースを外しますが、ウォーターポンププライヤーなどでホースバンドをずらしましょう。
ヒーターホースは画像左上の水色の印が付いているところです。
ホースバンドはホースは慎重に外しましょう。ホースに傷が付いてしまうとさらにそこから冷却水漏れを起こしてしまいます。
ホースを外す時にはホースリムーバーを使用すると楽に傷つけずに外せます。
外したヒーターホースに水道のホースを差し込む
外したホースに水道のホースを差し込みます。ゆっくりと蛇口を開け圧送していきます。
※勢いよく水を出すとエンジンルームが水浸しになります。
水が透明になったら水を止めます。
エアコンプレッサーで内部に残っている水を吐き出す
エアコンプレッサーの高圧のエアで中の水を吹き飛ばします。
ホースにエアコンプレッサーのエアダスターを差し込みホースの口を狭くして(工具で挟む)エアを吹き込みます。
水が出てこなくなれば終了です。
ウォーターポンプを取り外す
ウォーターポンプはプーリが付いているのでプーリーを先に外さなければいけません。インパクトがあればいいのですが、なければバールなどでプーリーが回らないように固定しなければボルトを緩めることができません。
※今回の方法だとエアコンプレッサーは必須なので、インパクトも買っておいた方がいいです。タイヤ交換でもスピードアップするので、持っていて損はしないです。DIYのレベルが一気に上がります。
全てのボルトを外してもウォーターポンプは固着しているので、プラスティックハンマーなどでコツンと叩くと「ガポッ」と外れます。
ウォーターポンプの接地面を綺麗に掃除する
ウォーターポンプのガスケットが残っているので、取り去りましょう。
スクレーパーなんかを使用するとうまく取れると思います。
まだ赤いクーラントが残っていたのでウォーターポンプを外したところから水を送っていきます。
新しいウォーターポンプを取り付ける
今回は中国製のものを使用しました。
※ガスケットは厚紙のような素材なので折れ目がつかないように細心の注意を払って扱いましょう。
ボルトは再利用します。
ガスケットを合わせて端と端にボルトを通して締め付けていきます。
対角線に締め付けていきます。
対角線に締め付ける理由は均等に締め付けるためです。
クーラント補充
ウォーターポンプとvベルトを元に戻したらいよいよクーラントを補充していきます。
もともとは赤っぽい色でしたが、全量交換なので、せっかくなら色を変えたいと思い緑にしました。
リザーブタンクに補充「MAX」まで注ぐ。
ラジエーターキャップ部にクーラントチャージャーを取り付ける
ラングラーに合うサイズがちょうどあったので、よかったです。
ここにクーラントを注いでいきます。
毒々しいいろですね。間違ってものんではいけません。
これ以上入っていかない状態になったらエンジンをかけます。
エンジンをかける前に必ず確認してほしいのが
- ホースのつけ忘れ
- リザーブタンクのつけ忘れ
- ドレンコックを元に戻したか
- Vベルトはずれて装着されていないか
- ウォーターポンプに緩みはないか
以上を必ず確認してからエンジンをかけましょう。
エンジンを始動させたら、ヒーターをMAXホットにして足元から出しましょう。
温風が出てくるとサーモスタットが開いたということになるので、サーモスタット付近にあるエアが抜ければそれ以上は抜けにくいので、一旦エンジンを切ってラジエーターキャップを取り付けてその辺を走りましょう。
エア抜き
その辺を走るときに注意してほしいのが、オーバーヒート思想になったらすぐにエンジンを切る
水温計に注意しながら走りましょう。空いている道を選んで、万が一すぐに停車しなければいけなくても問題の無いようにしましょう。
オーバーヒートしそうになくてもエアが混入している場合もあるので、全開走行したあとは水温が冷めるまで待ちましょう。
冷めた時にリザーブから吸い上げられます。
リザーブタンクが減って入れば補充して完了です。
今回使用した道具
使用した工具部品を紹介します。
これがなくてははじまら無いウォーターポンプ本体です。
ウォーターポンプの適合は年式などを参考にして買いましょう。
私の所有しているラングラーは2007年式です。
アストロのクーラントチャージャーです。これがなければエア抜きする自身が無いです。
そう高くも無いので、持っていても損は無いでしょう。ラングラーは使用できました。
MOPAR純正クーラント
やはり純正のほうがいいでしょう。
私はホーマックのものを使用しましたが、実際は純正を使用しましょうと言っています。
クーラントは全部で4本使いましたが、若干足りなかったです。足りないので水を少し足しました。